カナダで社会現象になった衝撃のドラマ「アウトブレイクー感染拡大ー」おすすめ!


この「アウトブレイクー感染拡大ー」というドラマは新型の伝染病が起きた場合の人間ドラマを描いています。専門家の予測をもとに作られたとある通り、ドラマ内で起きていることが、今、現実に、私たちが追体験していることなのです。現実のように感じらられるリアリティ。
ドラマは、2019年撮影されています。ということは、2019年12月に始まり2020年の現在に至るまでに起きている新型コロナウィルス(COVID-19)以前に製作された作品です。2020年、今まさに世界中で起こっていることを先見の明をもってまざまざと見せつけられてることに衝撃を受けます。そして人種の多様性とそれに潜む差別、それらがちゃんとと語られているのです。それも魅力のひとつ、なんです。

アウトブレイクー感染拡大ー
アウトブレイクー感染拡大ー

「アウトブレイクー感染拡大ー」あらすじ

カナダ・ケベック州モントリオールの街中、危険な未知のウイルスが先住民イヌイットのホームレスたちの間でいままさに広がろうとしていた。感染症のスペシャリストであり、緊急衛生研究所の所長であるアンヌ=マリー・ルクレール博士は、この非常事態に伝染性が高い未知のウイルスの存在にいち早く気づき、その正体を掴もうと奔走する。
一瞬の接触、連鎖的な接触を経て、次々に州全土に増えてゆく感染者、そして死者。やがて、その原因が感染力と致死率が極めて高い“新型のコロナウイルス”だったことが判明する。様々な人間関係が交錯する中、アンヌ=マリーたちは致命的な大流行=パンデミックを防ぐことが出来るだろうか――。
シネマカフェネット

このドラマの魅力は? What is the attraction of this drama?

究極の哲学的な問い、命の選別。
このドラマにおいてその究極の倫理、テーマを投げかけてくれます。
あの命、と、その命、と、どちらが重い?
大切な人の命、と、他人の命、と、どちらが重い?
究極の哲学的な問いがここにはあります。

また、他のこのドラマ魅力としては、緻密な人間関係、LGBT、差別など普遍的な問題が含まれていることにあります。さらにこれから、魅力的な部分を少し紹介したいと思います。

アウトブレイクー感染拡大ー トレーラー

Ultimate philosophical question, selection of life.
He casts the ultimate ethics and themes in this drama.
Which is heavier, that life or that life?
Which is heavier, the life of someone important to you or the life of another person?
The ultimate philosophical question is here.

芸人・エンタテイナーとしての扱われ方 ※ネタバレ注意 How to be treated as an entertainer

リアリティとしてのアクション(行動)を感じました。マリリン・モンローのモノマネ芸人が、感染(無自覚)して体調を崩し、お仕事の依頼をキャンセルするシーンがあります。体調不良で何度も断るも、無理強いして出演を依頼するお客様。結婚パーティでのサプライズ出演の設定。そのお客様もまた、芸人に対する敬意がないようにも見受けられます。さらにギャラを釣り上げていくことで出演を無理強いしようとするのです。やはり芸人としては高額報酬は魅力、なんとかして出演しようとするモンロー。

しかし、本番直前で、「アラシーに接触があった方は、緊急衛生研究所まで連絡を!」というアラシーの写真が掲載されたニュースを目にする。電話をして、アラシーがウィルス感染者であることを知り、自分が感染している可能性を自覚。そして、出演するかどうかギリギリまで葛藤する。本番を催促するお客様と、出演をやめるよう説得する緊急衛生研究所。このシーンは、芸事で生きる人にとって、大きなリアリティがあったはず。

マリリン・モンローさんのザラ役
マリー・イブ・スーラ・ラフェリエール
絵:©Arito Art
マリリン・モンローさんのザラ役
マリー・イブ・スーラ・ラフェリエール
絵:©Arito Art

I felt the action (action) as reality. There is a scene in which a Mariman Monroe impersonator entertains (unknowingly), becomes sick, and cancels a job request. A customer who refuses many times due to poor physical condition, but forcibly requests the appearance. Setting up a surprise appearance at a wedding party. The customer also felt that he did not have respect for the entertainer, but he made it difficult to catch the gala. After all, as an entertainer, high reward is attractive, and Monroe tries to appear somehow.
However, just before the production, he sees news that Alacie’s image is posted, “If you have contacted Alacy, contact the Institute of Emergency Health!” She called to find out that Alacy had a virus and knew she might be infected. Then, there is a struggle to decide whether or not to appear. Emergency Hygiene Research Institute convinces customers to urge production and stop performing. This scene should have been a great reality for those who live in the arts.

人間の行動心理学的なリサーチなのか、残念な現実と一致 ※ネタバレ Human behavioral psychological research

人間の行動をリサーチして作った脚本ということですが、その通りなんです。新型コロナウィルスで最初に問題に上がったのは、マスク不足、そしてマスク買い占めと転売。お金儲けをやはり考えるんですね。このことはこのドラマでも発生。転売でお金儲けを考える人、まさか医療従事者が?ってのもありましたが。その他ワクチンの偽物をネットで販売なんてものもドラマにはありましたが、これは今のところないですが、「〇〇がコロナに効く」みたいなデマは流れましたね。

モンローのモノマネ芸人さんではないですが、善意で接したことが、逆に感染してしまったり、逆に相手を感染させてしまったりと非常につらい現実も垣間見えます。マスクをした人からマスクをしない人への攻撃。明らかに感染していると思われる状況ではさすがに厳しく言いたいですが、相手への言い方の問題や病院側の患者への対応の仕方も大切。また他県へ移動する際の差別的な店主の態度、どれもつらい部分があります。現実でも実際に起きていることがさらにドラマを観て追体験していくので、ちょっとずつドラマを観ながら心労します。

倫理と正義は違う。けれども、倫理的に少し残念な行動をしてしまう我々が、これから目指すところは何なのか。これからのコロナ禍以降の時代をどう行動するか考える必要がるのではないでしょうk。

「アウトブレイク ー感染拡大ー」
クロエとフェレット ©Arito Art
「アウトブレイク ー感染拡大ー」
クロエとフェレット ©Arito Art

Although it is not the story of Monroe’s impersonator, the drama reveals a very tough reality, such as being infected in good faith and conversely infecting the other party. Attacks from masked people to non-masked people. I would like to say severely when it is apparently infected, but there is a problem of how to speak to the other party, how the hospital side responds to the patient, and the discriminatory attitude of the shopkeeper when moving to another prefecture There are some difficult parts. Even in reality, I’m more concerned about watching the drama to see what is actually happening.

タブーを犯す ※ネタバレ

治療薬がない中で、新薬を試す冒険、秘密裏に入手するのはまさにドラマならでは。タブーを犯して人命を救うこと、それは現実を越えてリアルに楽しませるエンタテインメントです。しかし、そのタブー、あなたにどのように感じさせたでしょうか?
そんな問いがありそうです。

見どころの役たち

「アウトブレイク 感染拡大」アンヌ・マリーとネッリ
©Arito Art
「アウトブレイク 感染拡大」アンヌ・マリーとネッリ
©Arito Art

アンヌ・マリー役 ジュリー・ルブレトン

家に入るときに靴を脱ぐ習慣、アンヌ・マリーの自宅はそのようにしていました。さすが緊急衛生研究所の所長です。特に最終話(10話)で娘のサブリナを説得するシーンが魅力的でした。この新型ウィルスは、人によって重症化する人、軽症の人、その比率を数字データで説明するところがリアル。現実もまたそのような状況。母親としても、所長としても、相乗的にその場に居て、科学的に統計的に説得するんです。面白い役ですね。ぜひ、このシーンを見て下さい。

That’s how Anne Marie’s home used to take off her shoes when she entered the house. As expected, she is the director of the Institute of Emergency Health. In particular, the scene of convincing Sabrina, her daughter, in the final episode (10 episodes) was attractive. It is real that this new virus explains numerically the ratio of people who become more severe, people who are milder, and their ratio. The reality is such a situation. As a mother and director, she has a great appearance and is scientifically and statistically convincing. Please take a look at this scene.

ネッリ・カジュリク役 ナンシー・サンダース

ネッリ役の方はイヌイットの女性で、演技が初だったそうです。本来はイヌイットアートと現代性を融合させるアーティストとして芸術創作をしているそうです。様々な人種が登場するなかで、特に見せようとする演技ではなく、自然な様子が漂っているのが凄い。

She was an Inuit woman, and she was acting for the first time. Originally, she creates art as an artist that fuses Inuit art with modernity. It’s amazing that the various appearances of various races have a natural appearance, not the performance that we are trying to show.

パスカル役 フェリックス=アントワーヌ・トランブレー

「アウトブレイク 感染拡大」パスカル
©Arito Art
「アウトブレイク 感染拡大」パスカル
©Arito Art

実は、このパスカル役の俳優さん、ものすごくリラックスして演技しているんです。脇役なんですが、とても一生懸命に相手に寄り添う演技をされていて、実は縁の下の力持ち。余分なモノがないんです。自然であまり気が付かないかも知れませんが、個人的に押しです。

Actually, the actor who plays Pascal is acting very relaxed. He’s a supporting character, but he’s acting very close to his partner, and he’s actually an unsung hero. There is nothing extra in his acting. You may not notice it in nature, but I personally recommend it.

差別について About discrimination

イヌイットと差別がしっかりと描かれています。ペットショップ「ロベールの店」の店長ロベールのイヌイットに対する態度、その妻の看護師エヴリーヌの診察態度。また、WHOは地名や民族名でウィルスを命名しないことと宣言していますが、このドラマでは新型ウィルスが、“イヌイットウィルス”と呼ばれることで広がります。ちなみに、日本も同様に差別が起きました。日本の場合は国会議員がそのような言い方をしておりますので、その議員の民度を疑ってしまいます。

This drama clearly depicts the Inuit and discrimination. The manager of the pet shop “Robert’s store” Robert’s attitude toward the Inuit, his wife’s nurse Eveline’s attitude toward consultation. In addition, the WHO has declared that they will not name viruses by place name or ethnic name, but in this drama, the new virus spreads by being called the “Inuit virus”. By the way, there was discrimination in Japan as well. In the case of Japan, a member of parliament makes such a statement, so I doubt the citizenship of that member.

衝撃リサーチ!男性の25%がトイレの後に手を洗わない

おまけ記事になりますが、緊急衛生研究所のアンヌ・マリーが数字で説明するシーンが数ヵ所あります。これは彼女の性格や仕事に対する動き方を感じさせてくれる重要なもの。その中でこんなことを言っていました

「男性の25%がトイレの後に手を洗わない」

4人に1人がトイレの後に手を洗わないということです。カナダはそうなのか、あるいは世界的にそうなのか。個人的見解として、日本だともっと手を洗わない人が統計的にいるんじゃないでしょうか?なんて思ってしまいます(笑)男性トイレを当然私も利用しますが、手を洗わずに出ていく人は割と多くいます。スマホ見ながらトイレをしてそのまま手も洗わず出ていく人(笑)。その不衛生のまま、陳列している商品を触ったり、共有のモノを触ったりしていると考えると、各自アルコール消毒を持ち歩くことはこれからも必須ではないでしょうか。

ちなみに、私は洗っています。そしてここ数年はハンカチーフ持参する紳士になりました。それ以前はTシャツの脇で拭いてました(笑)

シーズン2について

ドラマが現実と酷似していて、さて、これからどうなるのでしょうか?気がかりです。未来は誰にも読めません。ドラマ上でも、きっと第二波が訪れそうですね。世界中に広がるのではないかと思っています。少なくとも現在のように。
このドラマの面白さは、人間関係が緻密に繋がっているところです。現実にはないだろうって思い得るかも知れないですが、そこがまた面白いところではないでしょうか?現実を受けて製作するのか、まったく違い現在を生み出すのか、2021年シーズン2製作決定とのことで、楽しみです。

まとめ Summary

アウトブレイク 感染拡大
アウトブレイク 感染拡大

「アウトブレイク ー感染拡大ー」は、カナダのドラマで、言語はフランス語なんです。なぜなら、カナダ・ケベック州の公用語がフランス語だからです。英語圏が多いので、フランス語は新鮮でした。ちなみに、シーズン1、全10話のドラマで現在、Amazon Prime Video、DMM.com、FODプレミアムなどで配信中。シーズン2は、2021年に撮影される予定。ちなみに、Netflixでも9/1から公開開始予定です。

余談ですが、カナダのドラマは多様性を感じさせてくれますね。LGBT、人種差別の視点なども踏まえると「Ann With And An e」など秀逸な作品を放つ底力を感じます。

しかし、「アウトブレイク ー感染拡大ー」の製作が、新型コロナウィルス発生後だったら躊躇される内容だったかもしれません。全世界で累計感染者が約1,000万人、累計死亡者が約50万人(※2020年6月末データ)の中でドラマとして製作できたかは分かりません。東日本大震災の直後に東日本大震災のドラマや映画の製作は難しかったと思います。あまりに多くの犠牲、そして痛みが生々しく目の前にあるからです。2019年に製作されているからこそ、今、このタイミングで見れるということ。予見したわけではないにしても、凄いタイミングでしたね。それもまた凄いですね。ドラマのパワーを感じます。
 
The production of “Outbreak-Expansion of infection-” may have been a hesitant content after COVID-19. It is unknown whether the total number of infected people worldwide was about 10 million and the total number of dead people was about 500,000 (*data as of the end of June 2020). Immediately after the Great East Japan Earthquake, I think it was difficult to make dramas and movies about the Great East Japan Earthquake. Because too much sacrifice and pain is vividly in front of us. Since it was produced in 2019, it can be seen at this timing now. It was a great timing, if not foreseeable. That is also amazing. I feel the power of drama.

About aritoo

アーティスト(俳優、脚本家、演出家、絵描き)として、感じたままを様々な媒体を通して放出。また芸能プロで演技講師に力を入れ、現在メソードアクティングを紐解きながら世界で通用する俳優を育成する。