こんにちは、イラストレーター・絵描きをしている、ひころーるです。
イラストレーターに関しては、勝手に「ひころーる」と名乗ることにしてみました。
知ってる人は知っていると思いますが、私は仕事柄・・・映画やドラマが大好きです。
しかも海外作品が大好きで、このブログでも随分と紹介していきています。
簡単なイラストと映画紹介のブレンドです。
そのジャンルはたくさんのイラストレーターが既に築いてきた山が既にあるのですが、ひころーるとしてもやはり継続していきたい内容だなと思っていますので、引き続きイラストと合わせて映画やドラマも紹介したいと思っています。
さて今回は、Netflix映画「アイズ・オン・ユー」。
この映画は、主演のアナ・ケンドリックの初監督作品でもあるということからも注目を集めています。
そして、この映画が注目を集めたもう一つの理由は、その作品性。
社会的に女性蔑視の時代(今も垣間見せる)を訴える女性の力が内包されているところ。
消された女性や人種の声。
それらを明らかにした映画といっても過言ではありません。
スリルのあるサスペンス仕立てではありますが、後ほどご紹介しますが、監督&主演アナ・ケンドリックの行動が上記の私の発言を裏付けています。
結論、素晴らしい初監督作品でした。
この他気になる映画紹介は
・「映画「対峙」という俳優の対峙!4人芝居が唸らせる脅威の111分!」
・「第93回アカデミー賞短編アニメ賞受賞のNetflix映画「愛してるって言っておくね」がおススメな理由」
をご参照ください。
目次
Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!シェリルがデート番組でシリアルキラーと出会う!?あらすじ。
1970年代アメリカ・ロサンゼルス。オーディションになかなか受からない役者志望のシェリルは、エージェントからバラエティー番組『デートゲーム』に出演することを勧められる。大勢の人に見てもらえると説得され、しぶしぶ出演を承諾したシェリルだったが、彼女をめぐってゲームで競い合う3人の男性出演者の中に恐るべき連続殺人犯が混じっていた・・・。
Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!感想・レビュー
オープニングの荒野で、人気のない中、連続殺人鬼ロドニーが写真を撮影しながらじわじわ迫っていく。
その指のアップがものすごい気になった。
深爪した指は痛々しく、妙な違和感をもたらしています。
神経質なのか、女性への嗜みとしての表部した一部なのか。
その後、
殺害に及ぶと一気にカメラは引いたショットへ。
殺害に及ぶシーンは遠くからのショット。
抵抗する女性の姿はかき消されていく。
1970年代アメリカ。
女性が頭が良いことはマイナスかのように受け取られる時代。
また、女性の意見はないがしろにされ、人種差別も女性蔑視もすごい時代。
実話ベースだが、その女性たちの声を公的機関(警察など)が耳を貸していれば、130人とも言われる被害者はどれほど死なずに済んだのではないだろうかと思わずにはいられない。
その監督の視点が、ヒシヒシと鑑賞後に刺さる作品であった。
Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!注目は3人の女性!※ネタバレ含む
シリアルキラーに関する映画は通常、殺人犯に多くのスポットが当たりがちだが、実はメインの女性は3人。
この3人それぞれの行動が映画を物語る。
①主演のシェリル・ブラッドショー
②ロドニーを通報した若き女性
③友人をロドニーに殺害された女性
この3人!
この③の女性は、デート番組観覧中に、殺人鬼ロドニーの顔を見るや強張っていく。
彼氏(もしくは夫?)ですら、警察通報について素直に賛成しない。
このやり取りは非常に痛々しいとしか言いようがない。
②の通報した女性は、暴行と強姦を受けながらも意識を取り戻したあと「内緒にしてほしい」と弱い女性を演じる。
その生き残りをかけたギリギリのやり取り。
犯人をせめず、むしろ世間体に生きることを重要視された女性の姿を被ることで(本来の彼女が見せていた姿とは真逆)、犯人に泡を吹かせることに成功する。
そして、①のシェリル・ブラッドショーは、テレビ撮影後に犯人と一杯飲んだ後の一瞬が圧巻。
会話の中で、知性を見せ、犯人に同意しなかった際に舌打ちをした犯人の急変・違和感を一気に背負う表情。
それまで自分の知性や女性を尊重したかのような発言で相手を誘惑していた彼の本質が逆であることが瞬間的に出てくる。
この恐怖たるや・・・。
電話番号のシーンもまた・・・じわりじわりと緊張感が迫ってきます。
Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!主演の2人について
シェリル・ブラッドショー役アナ・ケンドリック(監督&主演)と連続殺人鬼ロドニー・アルカラ役ダニエル・ゾバットが主演と呼べるのではないでしょうか。
どちらもの演技もお互いに関わっていてとてもドキドキでした。
スタジオの駐車場で2人が生み出す張り詰めた糸は素晴らしかった。
ご紹介しておきます。
シェリル・ブラッドショー役アナ・ケンドリック(監督&主演)
1991年、舞台「アニー」で子役としてデビューし、12歳のときに出演したミュージカル「High Society」で、史上2番目の若さで第52回トニー賞の女優賞候補となる。ミュージカル映画「キャンプ」(03)でスクリーンデビューし、ベストセラーのバンパイア小説の映画化「トワイライト」シリーズ(08~12)などに出演。ジェイソン・ライトマン監督作「マイレージ、マイライフ」(09)では、ジョージ・クルーニー演じる主人公の部下役でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、注目の若手女優となる。以降、主演したガールズムービー「ピッチ・パーフェクト」3部作(12~17)や、ミュージカル映画「イントゥ・ザ・ウッズ」(14)、長編アニメ「トロールズ」(16・日本劇場未公開)などで歌声を披露。その他、「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」(10)、「エンド・オブ・ウォッチ」(12)、「ザ・コンサルタント」(16)、「シンプル・フェイバー」(18)などに出演する。
映画.com参照
連続殺人鬼ロドニー・アルカラ役ダニエル・ゾバット
コスタリカのサン・ホセ出身で、母はTV司会者、父はアルゼンチンの政治家。子ども時代に母のトーク番組に出演して演技に興味を持ち、米ニューヨークで舞台俳優を目指す。
その後ロサンゼルスに移り、2013年、ホラー「Beneath」で映画デビュー。翌年マーベルの「エージェント・オブ・シールド」でTVシリーズにも初出演する。ホラー映画の話題作「イット・フォローズ」(14)で注目を集め、サム・ライミ製作のホラー「ドント・ブリーズ」(16)でメインキャストを務めたほか、映画「レディ・バード」(17)、TVシリーズ「HERE AND NOW 家族のカタチ」(18)などの話題作にも参加。
近年の映画に、主演作「ヒットマン ザ・プロフェッショナル」(21)、ラッセル・クロウと共演した「ヴァチカンのエクソシスト」、アナ・ケンドリックが長編初監督を手がけて主演も兼ねたクライムスリラー「ウーマン・オブ・ジ・アワー」(ともに23)などがある。
映画.com参照
Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!アナ・ケンドリック報酬全てを“暴力反対”団体へ寄付
表題の通り、その行動たるや。
素晴らしいですね。
映画のメッセージを映画以外でもしっかりと伝えてくれました。
以下、Yahoo!ニュース参照の「監督&主演作『アイズ・オン・ユー』自身の報酬全てを“暴力反対”掲げる慈善団体に寄付」をご参考ください。
Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!-まとめ-
視聴者を惹きつけるということで「恋愛バラエティー番組の出演者の中に、もしもシリアルキラーが紛れ込んでいたら……?」というキャッチフレーズだと、どうしても的を得ない作品となります。
その犯人の出演がまた、図太い。
太々しいうえに、知性を見せながら女性の共感を得るという妙な力が怖いのですが、このシーンは殺害されなかったシェリル・ブラッドショーの運命を分けた1シーンに過ぎない。
時系列をタランティーノ風に分解していくことで、結果と、前後関係が一瞬見えない怖さが生まれたと思います。
どの時が逮捕の時なのか?
この女性の場合?それとも!?などとドキドキさせられるのです。
映画監督の作家性においても、主演においても、アナ・ケンドリックが世に放った第一作目としてとても素晴らしい評価に値するのではないでしょうか。
しかも、95分という時間がとても心地よい。
One thought on “Netflix映画「アイズ・オン・ユー」は実話!連続殺人鬼を通して見える女性蔑視社会”
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