阿佐ヶ谷アートストリート2019国際芸術祭
『More Than Words ~音の波~』
9月25日 杉並公会堂小ホール
無事に、皆さまの素晴らしい拍手の音の波とともに
終演致しました。
素晴らしいスタッフと共演者と
そしてお客様のエネルギーで
素晴らしい空間になりました。
ご来場、誠にありがとうございました。
3歳~87歳までの共演!
軽やかに、そしてどっしりと
明るい平和な音も
正義と悪の曖昧な音も
聴くのも辛い音も
心地よいピアノの音も
この日のために
皆さまと体感するために
響きました。
最初と最後はお客様と一緒に鳴らした音
音、音、音・・・
皆さんと響き合えた時間が
今も残っています。
少しだけ振り返ってみたいと思います。
目次
当日の朝!※意外に一般的には知られていない世界かもですよね
当日、誰よりも早く現地に集まるの
スタッフさんなんです。
基本的には
舞監(舞台監督)と制作と音響さんと照明さん
舞台セットがあれば大道具さん。
朝一に集まります。
しかし、この舞台は色々と役割をここなみ舎で兼任する事で
少人数で動きました。
セットもないため
照明さん3名、音響さん2名、そして山縣
この6名から杉並公会堂は始まりました。
当日の大きな流れは
朝に準備して、音や照明と合わせて
本番通りの流れを確認して
そして本番をして
本番を終えて
元通りに照明や機材を戻して
最初の状態にして終わり
です。
今回はたった一夜限りのイベント!
という事は
それだけ重労働なのです、実は。
簡単そうに見えて
時間が色々かかるのです。
照明さんと音響さんについて
今回の照明のアサト(トランス☆プロジェクト)さんは
もう何度も山縣作品、山縣演出作品を
照らしてもらっています。
今回は、少し間があいて2015年ぶりに
照らしてもらいました。
バンダナがトレードマーク。
少ない機材をうまく使ってくれました。
感謝。
音響の田中拓哉さん
こちらは、今回初めて一緒に仕事をしましたが
自分から率先して
音の準備をしてくれました。
本来依頼した仕事以上の事をお願いして
しっかりと対応してくれました。
照明も音響も、今回は時間に追われ
ほとんど休憩なしで
空間を創ってくれたのです。
お客様には観えないところですが
そんなベースがあって
成り立つんです。
舞台裏で活躍
演劇の小道具のバズーカを投げたり
舞台上、バミリをして頂いたり
デハケ、出番確認して頂いたり
助けて頂きました、定行恭子さん
それでは全体を簡単にさらっていきましょう。
オープニング、オールキャスト出演!
音の波
というサブタイトルがあるように
音の波、振動
そこから初めてみました。
前説の段階で
怪人ピエロマンがお客様と
クラップの練習をしてもらいました。
お客様には、曲名やメロディも一切お伝えせず
クラップだけ。
そして暗転中に女優(黒木千春さん)ひとりから始めたクラップは
瞬く間に、お客様全体に飛び火して
お客様と出演者のクラップが響き渡り
大きな音の波が生まれました。
なんて素敵な瞬間だったでしょうか
舞台袖で、胸が熱くなりました。
メロディと
ピアノ音が出会うとまた
音の波ってすごいですね
会場でご体験頂いた皆さま
この瞬間の一体感、ありがとうございました。
演劇「ヒーローと悪」
オープニング直後に出演して頂いたのは 俳優たちです!
このブログでも
俳優を紹介しつつご案内していますので
割愛させていただくきますが
観ての通り
「ヒーローと悪」前編と後編、
合わせて23分程度ですが
濃い時間を生きてくれました。
杉並公開堂小ホールで
まさかの演劇
そしてまさかのアクション!
音楽ホールですので
音の反響で声が届きづらい事もあったかも知れませんが
その音を越えて
音の波、「ヒーローと悪」の不協和音
ヒーローショウのイメージをされるかも知れませんが
ヒーローがいるという世界で
決してショウではなかったのです。
何かしらリアティが
皆さまの元の届いていれば幸いです。
コーラス ※3団体の合唱
演劇では一瞬エキストラになって
出演いただいたのは
実は コーラス3団体混合のチームでした。
ZEROキッズ
ゆう杉並オフィシャルボーカルチーム
Dream Voice
歌って頂いたのは詩に曲をあてた
素敵な5曲でした
「黄金の魚」
「魂のいちばんおいしいところ」
「ほほえみ」
「あいしてる」
「きいている」
※すべて
詩:谷川俊太郎 作曲:谷川賢作
振付があったり
振付がなくとも自由で体を動かしてもらったり
子どもと大人の混ざり合い
混合で歌うこと
とても意味があったと思います。
素敵な音の波。
歌「10月の風」
上畠尚子さんは
Dream Voiceや
ゆう杉並オフィシャルボーカルチームで
コーチ、サポートをされています。
その上畠さんの歌声を聴かせて頂いたのが
初めてDream Voiceの練習を見に行った時です。
練習終了後に聴かせて頂いた
ソロの曲の音源。
「あ、これ、音の波・・・」
と自分の琴線触れたました
そのまま、即ソロ出演を依頼して
谷川賢作さんの演奏を快く了承頂きました。
この素晴らしい展開に感謝。
上畠さんのハイヴォイスは
空間を別の次元にしてくれるようでした。
モノローグ
ここは俳優、山縣有斗のモノローグの時間と
させて頂きました。
2年前にも使用した映像でしたが
今回も使用させて頂きました。
7年くらい前でしょうか・・・
この映像をあるジャーナリストの写真展イベントで観て
映像制作者のお名前やコンタクト手段を確認して
そしてお願いしました。
衝撃でした。
そして
言葉、言語は、越えて、想いは届くのか
映画「チャップリンの独裁者」の演説で挑戦。
映像と異国の言語
邪魔にならなかった時間は十分だったか。
そして、日本語でもモノローグは
Dream Voiceさんのハミングで
「アメージンググレイス」をバックに
言いたい事を放出してきました。
その後は、杉並光友会の被爆体験の手記を
一部抜粋しながら
ここなみ舎で、朗読をさせて頂きました。
ダンスとピアノ生演奏
Space-Jcatsという横浜のダンススタジオで
ダンス講師として活躍する
ダンサー橋本麻衣さんと、富弓さん
谷川賢作さんのソロ曲
「6月のうた」に、モダン的インプロ的ダンスを乗せ
「It Don’t Mean A Thing (If It Ain’ t Got That Swing) 」で
ジャズダンスで弾ける2人
文字通り
音の波
身体を通して
素敵なダンスが響く
スペシャルゲスト:谷川俊太郎さんの朗読
スペシャルゲストの谷川俊太郎さん
リクエストした詩2編と
谷川俊太郎さん自らが選抜した2編と
ここなみ舎と共演した1編「生きる」
合計5編を朗読頂きました。
ご自身の東京で観た、体験した
戦争の風景やお話
とても貴重な体験を伺うことができました。
平和についての自選作品は
「平和」
「そのあと」
でした。
谷川俊太郎さんと共演「生きる」
そして共演を快くさせて頂いた
「生きる」は
山縣にとっても
とても大切な詩になっております。
それをご本人と
ここなみ舎と
一緒に朗読できたことは
最高の時間でありました。
音の波
生きた経験がありました、このステージで
ここなみ舎の朗読とノーベル平和賞受賞スピーチ
そして
朗読JAZZ、と言っても過言ではない
そんな、詩の朗読方法
2017年ノーベル平和賞受賞した
核兵器廃絶国際キャンペーンICANの
サーロー節子氏のスピーチを
ここなみ舎の3名で群読しました。
バックには谷川賢作さんのピアノ
これも即興的にのせていく・・・
アンデスという楽器も密かに登場して
朗読と音楽のジャムセッション。
もちろん
その内容は聴くのも辛い
原爆の体験記なのです。
色々な
音の波が広がっていったのでは
ないでしょうか
谷川賢作さんのピアノソロ
群読のあと
谷川賢作のソロピアノ・・・
もう、素敵でした。
その前のダンスや朗読から
心が動いており
その動いた心のまま
当初の予定ではない曲を
気持ちのまま
演奏して下さいました。
舞台袖で待機する出演者が
感動に包まれました。
エンディング ※オープングのループ
オープニングと同じく
クラップにて。
もう、お分かりでしょうか?
文字では観えてこないと思います
それが体験するということ。
ライブだと思うのです。
クラップに合わせて流れたメロディは
「幸せなら手をたたこう」
でした。
すべては繋がっています。
その繋がりに気が付いた方
全体を通してよりひとつひとつを
観られた方
どれも正解です。
アートに観方はありません。
平和フェスですが
表現されているモノ
すべてアートだと思っています。
平和について
平和が大切なんて
誰でも思ってんだよ
なんて思うこともあるかも知れません
その通りなんですよね
たぶん。
いろいろな意見や考えの渦中で
平和の意味が変化してしまいます。
正義の意味も・・・。
世界を変える事ができなくても
「こんなことがあった」
「いやだね」
「子どもに何てつたえよう」
と、リレーができたら幸いです。
総合演出として
これまでに体験したことのない感動が
自分のなかにありました
お客様が最初から参加して下さり
空間が温まっていました。
どんどん重くなっていく展開の中
温かい気持ちの中で
アート表現を通して
繋がり合えた部分があったと
感じております
ご来場の皆様
このイベントに関わったすべての皆さま
本当にありがとうございました。
そして、ここなみ舎は
またこれからも出会いを大切にしながら
いろいろな共演が生まれることを願っております。
今後ともよろしくお願いします。
※公演写真: 渡部瑞穂(Watanabe Mizuho) さん
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