イラスト・絵を描く仕事を始めて、早13年が経過しました。
あっという間ですね。
絵描き、なんて言い方でアクリル画から始まり、ここ5年くらいで透明水彩に変え、デジタルイラストも描くようになった次第です。
子どもが生まれてから、365日毎日子どものクロッキーをするという自分の課題を作り、1年間毎日クロッキーを欠かさずしました。
その結果、えんぴつと自分の手の感覚の相性は非常に良いものになってきた気がします。
そして、イラストレーターのお仕事をいただく中で、iPad Proで制作することが多くなってきました。
液タプは使用しておらず、あくまでもiPad Pro 12.9 と手描きの比較になります。
参考になれば幸いです。
えんぴつの持ち方がそもそもデジタルとアナログは違う
いきなり大きな違いです。
持ち方がそもそも違うということですね。
iPad Proを使用時はApple Pencil(第二世代)を使用していますが、通常の鉛筆の持ち方に近いようになります。
アナログの鉛筆でイラストを描く際は、クロッキーを描くような親指と人差し指で鉛筆を軽くつまむように持ちます。
この時点で、本当に描き心地そのものが違います。
ざっくりとアタリを取る際も、私にとっては鉛筆の方が断然取りやすい。
手書き感から言うと、iPadの画面は滑る
iPadの画面は滑る。
これは誰もが知ってることかもしれません。
そう、ツルツルなのです。
ですので、慣れるまではそのツルツル具外に、思い通りの線が描きにくいといった感覚があると思います。
そういうこともあり、画面の表面に、手描き専用のフィルムを貼ることで手書き感に近いものにしていく方法があります。
私は、手書き感を求め、下記のフィルムを貼って対応しています。
これがあるのとないのとでは全然違います。
結局のところ、デジタルで描くにあたっても、手描き感を求めているということなのですね。
(あ、言っちゃった)
iPadにフィルムを貼ったら描く感覚は手描きに違いか?
最初は・・・ですね。
フィルムを貼ったら、おお!と感動すらあり、手描きに近いぞっと息巻いたんですが・・・。
やっぱり手描き感覚に追いつかないんですよね。
そう、なので、iPadはiPadでの感覚を手に入れることに向かうしかない、という結論です。
私のような世代は子どもの頃にデジタルで描く機材などないわけなので、手描きで描いてきた歴史と習慣、そして人類のDNAが入っている状態ですので、やはり手描きの感覚が1番描きやすいのです。
アニメーターやデジタルで美少女を描くイラストレーターさんはきっと液タブや板タブで描く感覚に慣れていると思いますので、単純に比較はできないですが、私としてはアナログ派ですね。
iPadは目が疲れる
iPadで仕事をし始めたのは、10年くらい前だったか。
圧倒的な目の疲れに、眉間の奥の疲れに戸惑いました。
明かりを落とすと色が違って見えるため、色認識のためにも明るさをギリギリまでキープして使用。
結果、この10年で視力は圧倒的に落ちました。
なんとかブルーライトの影響も含め、良き改善方法があればと願っております。
探しております。
まとめ
描き心地は、どちらも特性があり、どちらが最高!と言い切れるものではありません。
デジタルのメリットは当然ながら、iPadは描き直しができるので、理想の線や色を修正しながら何度も描ける点。
しかしながら、何度も描き直せるが故に、右脳から起こる化学反応を置いてきてしまいがち。
左脳で考え込んでしまうこともあるということですね。
手描きも鉛筆なら、修正をしながら対応していきますが、アタリの段階で既に絵全体をざっくり捉えてる感覚になれます。
水彩などは見込んだ色と滲みの予想以上の化学反応にワクワクというかアドレナリンが出てくるのは間違いありません。
iPadは性能こそ高いが、鉛筆の実際の感覚にはやはり追いつけていないことが挙げられます。
iPadならでは、肌感覚がまた面白いかもしれませんが、アタリから本線を引くにあたり、鉛筆よりも滑りすぎて時間がかかる感じです。
以上、描き心地の差でした。
主観ですので、人によって実際は全然違いますよね。
(あ、言っちゃった)
とはいえ、比較を探していた方の参考になれば幸いです。
One thought on “イラストレーターが感じる、デジタルイラストと手描きの描き心地の違い”
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