10年を過ぎて、3.11。ひっそり詩を添えます


東日本大震災でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。

テレビ番組をほとんど観なくなって1年程度。あれから10年、と最近聞いている某局のラジオでは何度も言葉にして流れてきます。テレビも同じかな?

あれから10年。

東日本大震災の“その日”までのカウントダウンはしても、あれから10年+1日目は、祭りの後。誰が言葉にしているだろうか。そんな風に感じます。

この10年、地球温暖化の影響か、多くの自然災害が起こり、地震も台風も酷暑も世界的に多くの犠牲者を出している現実。たとえあれから10年過ぎても、勝手に今日からまた「復興」という言葉は、一人歩きしてはいかない。「復興」はどうやら一人では歩けないのだ。実はずっと、必ず、経済とセットの国策と一緒に歩いてる。悲しいほどに。

神社にて、ご冥福をお祈りしました。山縣有斗
神社にて、ご冥福をお祈りしました。

経済とセットの復興

原発の事故と地震と津波の被害と一緒くたにはできない。それぞれ別物のように分けて考えなければならない。大地震からの被害から露呈したが、そこで露呈したのは“自然災害”と“人災”。自然災害で心も体も追い込まれながら、その後追い打ちをかけるように原発事故という人災が差別や偏見をうみ、精神的にも多くの方を追い詰めている。※動物も。

「復興」をダシにしてオリンピック招致に躍起になり、放射能はアンダーコントロールと世界中に大嘘を吐き出した日本代表。その名目がダメだったら「復興」オリンピックは今や人類がコロナに打ち勝った証としてやるなんて言っている始末。フクシマはどうなった??現実は「見えない化」。「お~い、見えないか?」と首相官邸に問いかけたい。いや、問いかけ続けている人はたくさんいるが届かないのだ。

東日本大震災から10年目。見えない化する事に力を注いでるみたい

経済が悪いとは言わないが、復興で懐にお金が入ったのは現地の人ではない。未だに大手ゼネコンに復興予算はジャブジャブ流れている。誰も住まない地域に箱ものを作る。震災の遺産は取り壊す。

現在福島県内の各自治体が避難者とする数は6万7千人超(共同通信の報道)。自主避難者の住宅提供の打ち切り、低所得者向けの家賃補助も打ち切り。当事者に寄り添い助けるはずの政策は、打ち切りになっても、ひっそりとニュースになりひっそりと消える。今年度は原発周辺12市町村へ移住する人に最大200万円の支援金を出す方針。避難者の補助を打ち切り、心配な場所に住んでねって・・・なんだそりゃ。「嫌だなぁ、そんなの」「ふざけるなよ」とつぶやいてみても、翌日にはすっかり日常にかき消される。10年も経てば、胸が痛んだけど今コロナ禍で大変なのは俺もだよ、私もだよ、と人の心配をしていなれないが現実だったり。私もそうだよ。ただ「見えない化」されたものを時々、見つけに行くようにしています。

だから、アーティストがその見えなくなってきているものを再び、時々、今、Just Nowに浮上させる役割を担っている。と言えば言い過ぎだが、それもあると一理ある思っている。だから、何度もモノローグで放出した一遍の自分の詩を音で残してみました。

「みあげる」の詩を朗読してみた

文化庁の補助金でマイクも購入したし、自宅で録音してみました。当然、赤ちゃんがいるので赤ちゃんの声が入っています。起きたままに、特に想いを込めるのではなく、今あるだけのモノで音の葉に置きました。

「みあげる」の詩

詩:みあげる(2021) ©Arito Yamagata
詩:みあげる(2021) ©Arito Yamagata

まとめ

かつて、映画「太陽の蓋」の映画上映イベントの際に、震災当時の菅直人首相の前で、モノローグで言いたいことを言わせてもらいました。「ただちに影響ないってふざけるんじゃない」と。今考えると当時のことに向き合いながらなぜ出来なかったのか、なぜ行動できたのか、おおっぴろげに語っていました。しかし、政権が代わって、「見えない化」に大きく舵をきられたとしか感じられない。フレコンバックの景色、現在原発で働く後処理の派遣労働の方々が見ている状況、未だ取り出せないデブリ、家族間や地域間での気持ちの違いから生まれる・・・別れ。それよりも大切なのは「原発を維持」すること、それもあまり見えないようにしつつ、「経済を回す」こと。

で、あっていいのかな。

「復興」「絆」よりも「助け」が必要な段階をないがしろにしていないのかな。分断をして蓋をするのではなく、当時のことも今のことも蓋をせずとも話し合える環境にしたいよね。
今年は、家族3人で、3.11、14:46、神社にて祈りを捧げました。じっとしていられず、毎年、日比谷公園でのイベントで、気持ちを寄せながら過ごしていましたが、コロナ禍、ひっそりと過ごしました。ちゃんと伝えていきたい、次の世代に。

赤ちゃんの足、アスファルトの上に立つ
赤ちゃんの足、アスファルトの上に立つ

About aritoo

アーティスト(俳優、脚本家、演出家、絵描き)として、感じたままを様々な媒体を通して放出。また芸能プロで演技講師に力を入れ、現在メソードアクティングを紐解きながら世界で通用する俳優を育成する。